広域分布種を通して野生生物の保全と防除のあり方を考える


人間活動の増加に伴い多くの普通種(在来種)が各地で減少し、生態系や農林水産業に多大な影響を及ぼす外来種が増加しています。しかし、多くの生物は分布域が広いため、一部の希少種や特定外来生物を除き、保全や防除対策はあまり進んでいません。このような状況下では、いくつかの基準を設けて優先的に対策を実施する地域を選定し、労力を集約することが現実的です。

 

そこで、統計モデルや地理情報システムを用いて、野生生物の生息状況を広域的に評価し、優先的に対策を実施すべき重要な地域を抽出する研究に取り組んでいます。また、在来種を減少させ、外来種を増加させる人為的要因を包括的に評価することで、優先的に改善すべき主要因を提示していきます。さらに、生活史に関する基礎研究を通して、各種の生活史戦略に合わせたより適切な対策を地域ごとに提案していきます。



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